カフェウィーゼは、家族全員で営むアットホームなカフェです。地域産の野菜を使ったおばんざいをベースにしたランチが評判のお店です。
長年京都の通り土間のある町屋にお住まいだったご夫婦が大津に移住。
タイミングよく見つかった土地は、住まいとカフェを建てることのできる広さがあり、その上、目の前は公園。公園越しに伊香立の集落や比叡山の山並みまでも見渡せます。
住まいは、京町屋の風情を感じられる通り土間をプランに取り入れ、お手持ちの水屋と薪ストーブを配置しています。大谷石を敷き詰めた通り土間は、住まいの玄関から庭に建つカフェまで靴のまま行き来が出来る等、使い勝手の良い動線になっています。
LDKや主寝室の前に広がる庭はカフェのアプローチにもなっていますが、深い庇と植物の陰影を利用し、家にいてもカフェに出入りする人から見えにくい作りになっています。
また、室内は一階の天井が2階まで続くおおらかな空間となっていますが、大人4人の住まいということもあり、個々の部屋が独立した配置となるようにも工夫しています。
カフェは道路から1mほど高い位置に建っていますが、自然石で作った階段や植栽で足元を覆い、道行く人に威圧感を与えないように配慮しています。
張りだしたデッキに絡んだ植物がほど良い影を作り、居心地の良いスペースになっています。
公園側から見ると柔らかい印象になるよう、カフェは高さを抑えた片流れ屋根にし、その奥の住まいは切妻の大屋根がふき下ろす形にしました。
室内は公園前の緑豊かな立地を活かし、大きな窓とデッキで開放感を感じられる造りにしています。屋根形状そのままの天井を白く仕上げたり、妻壁の三角部分にガラスを入れるなどしているので、低めの天井でも圧迫感はありません。